<崇殺し編>〜沙都子編〜〜 龍騎士解説 〜最短のシナリオ〜 人か、祟りか、偶然か。 あなたの中で推理はどのように固まりかけているのでしょうか。 このシナリオで、その推理が揺るぐか、磐石になるか、楽しみです。 難易度は最悪。多分あなたは推理するにすら至りますまい。 冒頭で20代後半〜30代後半の女性(間宮リナ(本名律子)沙都子義父の愛人)が、 磔五寸釘+腸流し+耳鼻削ぎの拷問を受けた全裸死体で発見される。死後2〜3日。 重りを付けてマンション側のドブ川に捨てた。 >監督と面識があったようだ。 園崎家若頭の店ブルー・マーメイドというキャバクラで働いており、組織の上納金とヤクに手をつけた事が原因。 そのヒモである北条鉄平は主婦撲殺事件のホトケのご主人。 圭一は両親不在の時、明日の弁当勝負を持ちかけられる。 自炊してみせようとするが、小火騒ぎを起こしかけた所を沙都子・梨花に助けられる。 そして紆余曲折の末、沙都子に晩ご飯を作ってもらう事になり、3人で楽しい晩ご飯を過ごす。 その時、にーにー(悟史)と居るような沙都子に戻れ、幸せそうだった。 別れ際「早く悟史、帰ってくるといいな」に対し「大丈夫ですよ、今日の圭一は悟史そっくりだったのです」 >相槌は打たなかった。悟史はもう帰ってこないと思っているという事。 「ボクは悟史の代わりをできませんが、圭一ならできます。これでボクも心の荷が一つ下りましたのですよ。」 >悟史が消えた寂しさを目の当たりにし、何も出来ない自分に歯噛みしていたのだろう。本当に優しい子だ〜;; ちなみに、この話は弟一家に拾われる前、実の両親が事故に遭うまでの話? TIPS 沙都子のトラップ講座(初級) 沙都子は2年生2学期の頃トラップにハマり、裏山に仕掛けて回ったそうだ。 竹ヤリの先端に犬のフンを塗ると傷口から腐り出すらしい・・・・ベトナムのトラップのようだ。 現在の学年なり年齢なりがわかればいつの時期かがわかるのだが。 翌日、沙都子の晩ご飯を詰めてきた圭一は、弁当勝負に負ける事=沙都子の料理への否定と感じ、得意の話術で 梨花をどんでん返しの末、破る。結局罰ゲームはお弁当を自分で作ってない事を自ら暴露した沙都子・圭一を含め、3人で行う。 >ちなみにレナは圭一の火傷の跡+料理に揚げ物が無い事から、圭一の自炊でない事に気付き沙都子の料理だと推理していた。 困ったら電話してきて、と言っていたのにかけてこなかった、という事は沙都子ちゃんが助けたんだろう、と推理しているレナ。 その晩、野菜炒めの作り方教わりたいと沙都子に持ちかけ、買い出し、晩ご飯を共にする。(梨花は用事があると言い、不参加) 電話、両親が明日の昼〜夕方に帰ってくるという連絡。 沙都子に告げると「ごはんは家族で食べたほうがおいしいに決まってますわ」と言う。 「今度は俺が遊びにいくよ」と約束する圭一。 TIPS 沙都子のトラップ講座(中級) 沙都子と圭一で富田くん岡村くんにトラップを仕掛ける。 曰く「相手の行動を読みきると、必要最小限のトラップで最大効率が得られる」 土壇場の最後の一手を読むのに沙都子は天性の才能があると魅音がベタ褒めしてたな。 逆に言うと、ある日突然違うクセやパターンになったらかからなくなってしまう、と言う。 父の知り合いとの会食。 島中→島角→有明の壁・・・・コミケなの? 部活、野球の試合。 左腕の亀田との勝負。 家族応援のノボリ、岡村君の今日のためにプレゼントされた真新しいバットを見て闘志を燃やす。 試合は圭一が亀田を説得、圭一敬遠の沙都子が2ランホームランにより逆転勝ち。 TIPS 沙都子のトラップ講座(上級) 沙都子のトラップを喰らう入江。 入江にお仕置きされる事は沙都子の望みだと言うレナ。トラップは構って欲しい気持ちの現れだと。 裏山のトラップの数だけ寂しい思いをしているのだ、彼女は。 翌朝昼、バーベキューパーティ(雛見沢ファイターズ祝賀会)先日の野球にて監督と約束した勝利の報酬。 監督と沙都子について話す。 悟史が野球チームに在籍していた事、転校した事を聞く。 一人だけで転校したんですか?珍しいですね、の問いにゆっくり語り始める監督。 3年前の両親の事故、沙都子の目の前で、柵ごと転落。養子に迎えようと思った事もある、と。 既婚者でないと養子は取れない事により断念。 そして詩音登場。 魅音と勘違いしてとんでもない目にあった2章の「おもちゃ屋の遭遇」以来らしい。 自称、幽霊マネージャー。レナとは一度面識がある。 魅音「丸一年もサボってる幽霊部員」悟史失踪から一度も出ていないという事。 ゲームに負け後片付けをする圭一。最下位の圭一にはエンジェルモート制服絡みの罰ゲームがあるらしい。 「店長さんも嫌だと言うに決まってますわ〜」「でも可愛くなるかも。 なるかも!」 圭一を見てると去年の魅音みたい、というレナ。 遠くの水場までプレートを洗いに行く圭一。詩音がスポンジとクレンザーを持って登場。 悟史の話になり、運動神経が無かった事を聞く。「転校」したんだよな、と言うと「誰が言ったんですか?」と詰問する詩音。 >やはり金属バットを持ち歩ける理由で入部したのだろうか。 だが、入部すると沙都子を一人にしてしまう時間が増えてしまう気がするが。 帰り道、レナと魅音に同じ質問をぶつける。レナは言った。「帰ってこないの。」 魅音「貯金を全部下ろして名古屋駅だかでよく似た人が目撃された」 レナ「悟史くんは家出なんかじゃない。だってこれはオヤシロ様の祟りだもの。」目の色が変わるレナ。 「悟史君は消える前に教えてくれた。誰かに見張られている、後を付けられる、家の中までついてくる、枕元に立ち見下ろす」 「間違いなくオヤシロ様の祟りの前兆。雛見沢を見捨てる気持ちがあったせいだ。」 「私は謝った! でも悟史君はきっと謝らなかった! だから!! オヤシロ様の祟りにあったに違いないのっ!!」 ひっぱたく魅音。その後、別れるまで3人とも無言。「マンガ取りにくるっていってたよね」と魅音。 最後に聞く。悟史の事を。両親がダム誘致派(賛成派)のリーダー格だった事。国の補償金の話。 そして別れ際、この話が禁忌である事を告げる。沙都子にも、レナにも。 TIPS サボりマネージャー 詩音はバイクで来た。「辞めたいって自分で言えたらいつでも解雇してあげますよ」「ちぇ、ズルいなぁ」 悟史が帰ってくる期待がある為、自分からは辞められない。辞めたら帰ってこないのを認めたようだから。 「こんな可愛い彼女が・・・」に赤面する詩音。公式には付き合っていなかったようだ。 初見鑑識結果 2章の圭一に使用した拘束台を使用。 首を固定する人間、切断する人間がいた。 手には20cmの板ごと。 内臓各部位を分解、切除の段階まで生命に支障は無かった模様。市販のペット用首輪をダンベルで括りつけてあった。 >実行はS号の方達でしょう。 沙都子の母が再婚した相手(転落死した父親)の弟にあたる叔父が自宅へ帰ってきて、沙都子に虐待を始める。 この北条鉄平は先日の主婦撲殺事件被害者のダンナ。 >つまり、3年前に両親は消され、それから去年までの2年間この叔父(弟)夫婦にいじめられていた事になる。 叔母と悟史が居なくなって、一年ぶり二人っきりの虐待生活。 翌日、学校で梨花が遅刻してくる。沙都子は「遅れるかもしれない」と言う。 不安をレナに打ち明けると「レナは楽しい毎日がたった一日を境に終わってしまう事を知っているから。」(昔の学校の事?) 「例えば明日火山が噴火してみんな死んじゃって、圭一くんだけが生き残ったとしたら・・・どう感じる?」 「そしてこう思うんじゃないかな。こうなるのが運命だったら、昨日までの日をもっと楽しく、悔いなく過ごせばよかったって。」 「いつ終わるのか誰にもわからない。だったら例え明日そうなっても悔がないように精一杯楽しく生きるのが正解じゃないかな。」 昼休み。 富田・岡村に請われ雨樋に引っかかったボールをとってやる圭一。帰り際、大石と初対面。 北条沙都子さんを呼んできて欲しい、と言う大石。(昨日のTIPSから鉄平の帰り情報を得に来た?) あんたに用はあっても沙都子には無い、用は電話で済むだろう、と堰を切ったように言う圭一。 近くの女子をつかまえて聞く大石、休みとの返事に目つきが変わる。 そして圭一の名前をその女子に聞く。前原屋敷の御曹司、お父様は高名な画家(有明大展覧会?)お母様も知的そうな方。 冷たい人だ、なんて噂が流れてるのはご存知で?町内会の会合、一回目以外は出てないでしょう? 肩を締め付ける大石、助けに入る入江。「いつもお忙しいとかでろくろく話も出来ませんからねぇ」 >入江に問いただしたい事があるという事? 「お望みとあらばいくらでも。その前に礼状をお持ちになって下さい。職務質問と任意同行は拒否できますからね。」 「今日の事は署長さんに直接抗議しますからそのつもりでいて下さい。」 保健室、喧嘩の原因を沙都子と告げると、驚きではなくわかっていたようなリアクションをする。 「まだ沙都子ちゃんに付きまとうつもりなんでしょうか・・・」 叔父夫婦が沙都子の家の財産を全て吸い取った、不仲な叔父夫婦のとばっちりで苛められた。 土気色の顔をして、ただ日陰でぼーっとしている彼女は、思い出すだけでぞっとする。 昨年叔母は死に叔父は消えたが、入れ替わりであの男が現れたと。 魅音たちが登場、千恵先生に用事があったと言う入江。 オヤシロ様の使いについて。 4年前バラバラ殺人の犠牲者、3年前の沙都子両親、2年前の梨花母、1年前の悟史。 4年前は面識あり雀卓を囲う中、3年前は誘致派リーダーとして狙われる危険が高かったから。 2年前は神主死後だから?一年前は悟史を犯人と目していたから。 TIPS 研究ノート 連続怪死事件の半数が北条姓を持つ。(主婦転落、義母、悟史)残る北条は「鉄平」「沙都子」のみ。 >研究ノートUで梨花殺害をほのめかしている為、この研究ノートの持ち主=梨花殺害犯の可能性が高い。 鷹野? 本文抜粋「ダム計画に加担した仇敵への報復は今日でも続けられているのだ。」 大石席のメモ 例の死体は1億位の金を架空口座に上限までばら撒き、元S号の3〜4人が数千万持って失踪。 その拷問で見せしめの為殺されたのは間違いないとの事。が、鉄平は知らされていなかったようだ。 翌日学校で富田・岡村から「噂」を聞く。 昨日の昼に沙都子が現れ、いつもとは違い高い絹ごし豆腐を買って帰った。あと、鉄平が帰ってきたらしい。 そして校門に現れる沙都子。この3日間は自宅の掃除をしていた、と告げた。 そして昼休み、沙都子と梨花が職員室に呼び出されている間、聞いたことを打ち明ける圭一。 すると魅音が「鉄平が帰ってきたのは初日から知っていた」バーべキューの帰り、鉢合わせしてしまい連れ戻された、と。 「家に閉じ込められて、いじめられながら家事をやらされている」っていう噂なんだよ。 心配することはないんじゃないか、という圭一の楽観に「去年までと状況が違うの」というレナ。「悟史君がいない」と。 >祭りの後の反応とあまりに違う。心配しているレナの性格は普遍。 家事がある為、去年とは違い部活で気分を紛らわせる事すら出来ない。 警察とかには、の問いに「リスク」について語る魅音。去年の冬、児童相談所に相談した。 両方の意見を総合的に判断する為に、被害者と被虐退者、双方の意見を聞く。そして・・・・「様子見」となった。 曰く『暴行』か『育児放棄』が認められなければ虐待とはならない。 つまり、暴行による痕跡・寝る場所、食事の確保・心理的外傷の残る発言、のいずれかが立証されねばならない。 そして、いじめはより陰湿にエスカレートしていった。最後のほうは、沙都子は呼吸をするだけのボロ人形のようだった、、、、 一年間の育児放棄は? の問いに「今は同居してるから弱い」と。つまり、乱暴されて大きな傷が出来るまで黙って見てるしかない。 梨花ちゃんに問う。梨花ちゃんはなぜ孤児院に行かずにすんでいるのか。「村長が保護者だから」という。 養子ではなく保護者は籍を入れなくてもいい。つまり村長と同居扱いになっている。ちなみに孤児院ではなく児童擁護院。 今は鉄平の財布から生活費が出ている為、村長など他人が保護者を名乗るのは無理。沙都子の保護者になるという話。 監督の話で、保護者も無理。魅音に引き取れと喧嘩腰になる圭一。魅音の祖母も父も、誘致派の北条家の人間を引き取るのに同意は無理。 畳み掛ける圭一、泣く魅音。それに対し怒るレナ。 魅音をいかに傷つけたか、教えてくれた。謝ることも導いてくれた・・・。 そして放課後、沙都子の実家に向かう圭一。 丁度、入江が沙都子を送ってきた所だった。町のセブンスマートに大袋4つ、酒とタバコやつまみなどを買いにあんな遠くへ・・・・ 入江が通っていなかったら、きっとまだあの上り坂をひぃひぃ上がっていただろう事に・・・激昂する圭一。 そして別れ際・・・・気付く。 沙都子の体に刻まれた、幾つもの歪なアザや腫れた跡に。 激昂して叫び出す圭一の口元を押さえる入江。その様子を見てにーにーのようだ、と言う沙都子。 俺は逃げたりしないからな、と告げる圭一に、元気を貰ったから「明日まで頑張れる」と言う沙都子。 >明日まで、という台詞から、沙都子が一日一日を何とか生きている状況が伝わってくる・・・。 入江と帰りの車内「今この場だけは堪えて下さい。でないと・・・」「さっきはありがとうございました。」 悟史が居ない、という話で「何故一人で家出した!沙都子も連れて行くべきだった!」 「察して下さい。沙都子ちゃんも捨てられたと思ったんですよ。」「悟史がいつ帰ってきてもいいように、そう思い努力してきた」 そして、悟史は沙都子の誕生日に失踪した事を聞き激昂する。よりによって何て日に・・・! >叔母が殺され、叔父も失踪したなら失踪する理由はない。大石の追及でリーチがかかって逃げた、もしくは消されたか。 緊急措置法で親子を別個にする処置もあるが、沙都子は望まないかもしれない。苛めに堪えるのも試練だと思ってるかもしれない。 つまり、兄に守られてきた事で兄が消えた(重荷に思い失踪した)と思える事が、トラウマになっているかもしれない。 昨年の通報は沙都子が行ったものだという。運良く身柄が保護されても、擁護院等の施設に送られる、と告げる監督。 あの家で悟史の帰りを待つのが沙都子の生きる理由だから、絶対に望まないだろう、と。 TIPS 事例31 昭和56年11月20日 匿名で虐待を受けている訴え。 学校に問い合わせ、翌日自宅を訪問。 養父母は相談所の指導を受ける事に同意。以降、定期的に訪問指導する事となる。 52年の事件参照との走り書き。(自分で虐待を虚言した件) ガチャガチャと沙都子を匿う方法など考える圭一。そして翌朝、寝坊。 頭を整理する為、遠回りして学校へ向かう途中で ダムの側で富竹に神社までの道を聞かれる。(面識はあるが初対面)案内し、三四さんと合流。明後日が綿流し。 順番的には鉄平だと言う圭一。三四さんは「サンタクロースの正体って、知ってる?」と問う。 サンタクロースの正体がその家のパパで、その伝説を持てはやすのがクリスマス商戦で儲けようとする企業なら・・・・ オヤシロ様の正体も雛見沢の人間で、その伝説をもてはやすのが村の仇敵を消したい村上層部の意思・・・・? 明言を避ける鷹野さんに挑発する圭一。そして、鷹野は圭一に固く口止めした上で、告げた・・・・ 昼から学校に行く。魅音は心配していた。弁当に箸を付けようとした時に知恵先生登場。 委員長と一緒に圭一も呼ばれる。梨花は「ボクがずっととぼけているので、ボクに聞くのをやめたのでしょう」と。 統一見解を出したいといわれる圭一。沙都子の状況を伝え、本人が望まなくても助けるべきだと告げる。それが今だ、と。 でも必ず緊急措置が取られるように確証が欲しい、先生からそれを取り付けたい。 職員室、先生にどうするつもりか聞く。児童相談所に通報するという先生に対し、それで一昨年はどうなった?!とケンカ腰の圭一。 千恵先生は黙って席を立ち、指導室の渡辺主事に連絡。至急校長と連絡が取りたい、と告げる。校長からの連絡待ち。 最後に確認する知恵先生。昨日見てきた事を告げる圭一。あとは先生に任せろという。きれる圭一だが電話が鳴る。 TIPS 条文 児童虐待の防止等に関する法律 第二条、児童虐待の定義 一、児童の身体に外傷を生じ、または生じる恐れのある暴行を加えること 二、児童にわいせつな行為をする事又は児童をしてわいせつな行為をさせること 三、児童の心身の正常な発育を妨げるような著しい減食又は長時間の放置その他の保護者としての監護を著しく怠ること 四、児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと >確かに立証不可能なものばかりである。 厚生省統計 総数5,352件 主たる虐待者 (内訳:実母55%、実母以外4% 実父27% 実父以外9%) 内容別相談件数(内容別:身体的暴力52% ネグレクト(育児放棄)32% 心理的虐待9% 登校禁止1.5% 性的暴行6%) 学校の帰りに魅音の家に寄る圭一。 そこで魅音に最後の保険をかける。 もし万が一魅音が連続怪死事件に関わっているなら、沙都子の叔父を今年の祟りにしてくれ、と。 雛見沢連続怪死事件、通称『オヤシロ様の祟り』は、園崎家が主導で御三家が引き起こしている村ぐるみの事件だ、と言い当てる魅音。 鷹野さんだな、困ったもんだ・・・とつぶやく魅音。だが、力にはなれない、といいながらも最後まで聞いてくれた。 >ここで帰宅せずに沙都子の家へ様子見に行くという選択肢もあっただろう。結局力になることはできないが・・・ そして翌日。雛見沢地区の民生委員が叔母様で、昨夜電話して聞いた、という。児童福祉司が昨晩のうちに訪問したらしい事を告げる。 教室に入ると、沙都子は・・・・居た。 が、梨花ちゃんに状況を聞くと・・・沙都子は何でもないと言って追い返してしまったそうだ。 体に残る虐待の跡も、初回の虚言と相殺され『様子見』となってしまった・・・・。圭一に梨花が告げようとするのを千恵先生は止めた 曰く、転落事故で犠牲者になった父は「母の再婚相手」で、連れ子だった。千恵先生は、その話を昨晩聞いたという。 「自傷と作話」で嘘の虐待話を作った、と・・・・沙都子の母は、再婚には至らずとも同棲する事は何度もあった。 沙都子は母を取られたくない一心で・・・・自衛的な行動、虚言がエスカレートしたのだ。 トラップの時の梨花の「構って欲しい」の言葉が蘇る。児童心理学の専門家は、母親の興味を引くためだと結論付けた。トラウマ障害。 「狼と羊飼い」だという梨花。一度嘘をついたらもう信じてもらえない。「もう少し見守ろう」という梨花。 そして昼休み、頭をなでた圭一の手を払いのける沙都子。 呆然と見る圭一をよそに、頭を掻き毟り出す沙都子。うっすらと汗を浮かべ、呼吸も荒い。 再度触れようとする圭一の腕に反応し、泣き叫びながら圭一の腕を両手で投げる。そして・・・・嘔吐。 歩み寄る圭一を両手で突き飛ばし、頭を抱えて後ずさった後、錯乱しだす。両手を振り回し、弁当箱を手当たり次第に投げ。 少し落ち着くと、今度はカーテンにしがみつき、泣きじゃくりながら彼女は何度も言った。 「ごめんなさいごめんなさい・・・私じゃないです・・・、私知らないです私知らないです、違うから違うから・・・」 「もう嫌ですやめてください許して」「恐いのやだ気持ち悪いのやだ」「もうやだあんなのやだ」 なおも質問しようとする圭一の肩を引き、後ろに行ってて、と告げるレナ。 魅音は歯を食いしばり、泣いていた。そしてレナが激昂し掃除用具入れを蹴り倒す。圭一が何を聞いたのか聞くも怒鳴られる。 >性的な乱暴を受けた、という事で「男性」という存在に対しての嫌悪感をあらわにしたものと推察される。 つまり・・・・通報した夜、叔父に性的虐待を強要されたのだ。 >沙都子が何でもないと追い返した事を考えると、民生委員が訪問した後で襲われたのだろう。大した神経だと思うが。 「許して、何も出来なかった私達を・・・許して・・・。」 沙都子を救うのにかける時間は短い方がいいとは思っていたが、「手遅れ」なんて事があるなんて、夢にも思わなかった・・・ッ!! 沙都子という存在が、痛みこそすれ壊れる事なんかないと思っていた。その致命的な認識不足が・・・今日を、招いたのだ。 千恵先生が騒ぎを聞きつけてくると、沙都子は何事も無かったかのように対応する。 壊れたおもちゃが、それでもスイッチを押されて反応するように・・・対応する沙都子。 この時、沙都子が「壊された」事を認識した圭一が「覚醒」する。 「脳内より不要情報を削除」「目標は沙都子の叔父」「手段は問わず、全ての方法を認める。但し、殺害後捕まらない事が望ましい」 覚醒から目覚めると圭一は倒れていたようで、レナと魅音に介抱されていた。 心配するレナに「五月蠅い、黄色い声で話し掛けるな」と言った圭一を見て、レナと魅音が驚く。 「今の声、圭一くんの声・・・?」彼女らが言うには「目が」変わったと言う。(例の豹変が圭一に起きている) TIPS 緊急(今回の件)52年度のケースから、前回は慎重策となった。相談所長は正しく状況を把握しているとは言えない。 初見では既に鬱状態またはノイローゼに近い状態を発症している。緊急保護を進言します。 >知恵先生の申告文であろう。 危険性をついた上でちゃんと対応して欲しいとクギを刺している。 昭和52年のケース 本人より電話あり。養父は真摯に受け止め、市の育児ワークショップを受講する事を同意。 カウンセリングの結果、本児の養父への過度の不信、コミュニケーション不足が原因である可能性が高い事が判明。 帰宅し、推理小説マニアの母に完全犯罪について問う。母は答える。真の完全犯罪は・・・人の死が気付かれない事であると。 計画を練り、準備する圭一。 悟史のバットを学校ロッカーから調達、グラウンドの重機の影に置く。 行き帰りの沢を殺害現場、すぐ脇の林の中を死体遺棄現場とする。が、持ってきた園芸用のシャベルでは穴を掘れなかった。 今日はここまで、夜にまた来て穴を掘るのは両親に怪しまれるのでやめておこう。 祭り前日夜、魅音に電話をし、沙都子を祭りに連れ出して欲しいと伝える。 そして自分は祭りには行けない、沙都子を頼む、と言うと魅音は泣きながら圭一に「私・・・嫌だって言ったじゃない・・・」 「私なんかに・・・押し付けられても・・・困るって・・・!!」「明日の夜だけでいいんだ」「嘘だったじゃない!!」 「でも、おあいこかな。私、全然、あなたとの約束、守ってないから。 あの子はずっとほったらかしだし・・・ね」と言う。 >部活の結成に「魅音の面倒を見る気持ち」が連動する。 沙都子の為を思って、という事も含まれるのかもしれない。 つまり。 悟史も昨年、魅音に祭りの前日電話した。 全く同じ内容で。 そして、確信する。 悟史は・・・圭一と全く同じだったのだ。そして、大石達により包囲が徐々に狭まるのを自覚していった・・・・ だが、魅音は沙都子の欲しがっていた大きなぬいぐるみもショーケースから無くなっていたという。・・・・どっちだかわからない。 そして、もう既に沙都子を祭りに連れ出す確約を義父から得ている事を告げる。 >祭りの前で既にみんなと連れ出す話をしていた事などから魅音に間違いない。 >悟史は、プレゼントを買ってから渡すまでの間に消されてしまった、とノートに書いていたのは詩音ではなかった。魅音。 あれが魅音だとすると、園崎家は関わっていない事になる。ならば誰が消した? 叔母の殺害が悟史の犯行だと分かり、麻薬常習者に供述を捏造+殺害したのは園崎一派しかありえないと思うのだが。 >尚、この電話で魅音は気付く。圭一が叔父を殺害しようとしている事を。そして対策をする。 TIPS 主婦撲殺事件担当御中 麻薬所持現行犯犯人が、主婦撲殺事件の犯人しか知り得ない供述があった。 犯人は留置場内でスプーンを喉に詰まらせ死亡している。 翌日、綿流し当日。両親は夕方から祭りに参加するらしい。穴を掘る圭一。夕刻までかかる。 もうすぐ終わる。全部終わる。そう、ひぐらしのなく頃に。 バットを取りに来て、気付く。電話をどこからかけるか考えていなかった。 戻ってかけたのでは待ち伏せポイントに戻る前に叔父は行ってしまう。間に合わない。が、奇跡は起こった。営林署のおじさん登場。 電話は職員室にしかない。即座に潜入する。すると入れ替わりで施錠し出て行くおじさん。 骨鹿市興宮警察を名乗り、沙都子さんを保護しているので引き取りにくるように出頭命令。名前を聞かれ、前橋、と名乗り事なきを得る。 学校に施錠するのは無理と判断。大急ぎで戻り、木陰に隠してあった金属バットを拾い、待ち伏せる。 >??? 金属バットは学校に取りに行って、それからここにバットを持って戻ってきたはずだが・・・ ・・・・来た。いくつかのわかりやすい特徴が、間違いなく沙都子の叔父のバイクだと告げる。 人違いを危惧し、再度確認する。色、形、そして何より服装、顔・・・! 決心して飛び出す。 >顔が確認出来たという事は半帽だと推測される。警察署へ行くのにノーヘルはあり得ないだろうから。 バイクの親父に体当たり。錯乱しかけ・・・・急速に落ち着く圭一。己が語りかける。「落ち着いたか?前原圭一。」 何度か殴打するも、脱兎の如く逃げ出す叔父。ガタイの良い叔父の反撃が無かったのは幸先がいい。暫く追いすがりながら殴打を続ける。 ひぐらしはもう鳴き止んだ。お前も終われ! そして落雷と共に・・・・感じるさっきまでと違う手応え。 念の為、倒れた叔父の頭に幾度か振り下ろす。赤黒い血が飛び取っても頭をかばおうとする反応は無い。 確実に・・・仕留めた。 死体を埋めようとするも、あまりに遠くに来てしまった事に気付く。とても穴までは運べない。 原付の処分、掘った穴に置いたショベル、死体の処理。この順番でまずい。 まず原付の処分。バットと共に沼へ。バットは背中に差して運ぶ。通行人は雨のおかげで気にする様子は無い。 沼には小さな祠と、しめ縄のされた樹木があった。原付を処分、バットも投げ込む。 草むらに戻り、シャベルを回収しようとするが、夜闇で目印がわからない。思った以上に暗い。・・・まずい。シャベルは諦める。 とりあえず死体の処理が最優先の為、一度ランタンとシャベルを取りに自宅へ戻る。 自宅に戻ると、もうすぐ午後7時。 人を死なせた罪悪感と、沙都子を救った気持ちがごちゃ混ぜになりながら、ただ、泣いた。 死体のそばの街路樹の特徴を覚えていた為、幸運にも死体の所までは戻れた。 辺りを確認してランタンの灯りを消す。何とか・・・掘れる。 しかし掘れども掘れども、近くの用水路が詰まり増水し、水が流れてくる為一向に進まない。 自分の膝が隠れる深さで試しに死体を入れてみる。埋まったのを確認し、大慌てで埋めてしまう。 >かなり浅い。 シャベルが分解できず、左手に持ちそのまま戻る圭一。途中、バランスを崩し鷹野に轢かれかける。 シャベルを見て、ゴルフクラブで野球に参加した事を話してくる。傘の代わりか、と。>入江が話した? 宝探しでダム現場に置いてきたのを取りに行った、と言うも「こんな土砂降りの夜に?」と。 「出たときは降るとは思わなかった」「降り出したのは結構前よ? それにダムは正反対だわ。」 >逆から来た鷹野がこう言う。つまり『鷹野はダムの方から来た』 鷹野の殺害を考える圭一。「・・・・コワイ顔。いじめすぎちゃったかしら? くすくす!」と笑い話を切り上げる。 そろそろどいてくれ、と言われ立ち上がろうとすると足を捻る。とても歩けない。 鷹野は腕時計と自分の車を見比べ、少し思案した後助手席の扉を開ける。「家まで送るわ。」 >時間を気にしている。 鷹野の計画と関係があるのだろうか。 自転車は後日でいいでしょ?に食い下がる圭一。「トランクはもう一杯なの。後部座席は汚れるし・・・」 見ると、折りたたみ自転車が積んであった。しぶしぶ自転車とシャベルを積んでくれる鷹野。 車内「死体、ちゃんと埋められた?」と聞かれ、硬直する。「結構深く掘らないと野犬なんかが匂いを嗅ぎ付けて掘り返しちゃう」 ・・・やはり殺すしかない、そう思った直後鷹野さんが振り返る。「・・・・ボケもツッコミも無し?」「私達、相性は良くないわね」 運転中には絞殺も出来ない。自宅の前なら尚更無理。 つまり、出会った瞬間を逃した時点でもう殺せないのであった。 それ以降会話は無し。うたた寝をし、自宅に到着。家族の人を呼んでくると言うも、もう歩けるという圭一。「甘えたかったの?」 「二人きりで夜のドライブだった事は内緒よ? 特にジロウさんにはね。」「あの自転車って富竹さんのですよね?」 「どうしてそう思うの?」目つきが変わる。「一度見てますしフレームも特徴的でしたし。」「でもおかしいと思わない?」 「雛見沢に民宿は無いから、町に泊まっている。バスも走ってないし、富竹さんと自転車が別個に存在する事は無い。」 >説明するまでもなく富竹の自転車。トランクには自分の身代わりの遺体?それとも富竹?ドラム缶は現地に置いてあるだろう。 鷹野が単独犯だと仮定すると、まずは富竹の殺害、次いで自分の遺体捏造。富竹の自転車を積んでいるのは見られてはまずい。 つまりまだ富竹の「処理中」だったという事。自室かどこかで殺害、富竹の死体と自転車を設置しに行くところだったのだろう。 「理解できたかしら?」と妖しく笑う。「あれは私の自転車。ジロウさんに選んでもらったからセンスが似てるだけ。」 「私とあなたは今夜、出会わなかった。」4度、噛んで含めるように、圭一の質問を意に介さず・・・・繰り返す。 今逆らったら殺される事を本能的に判断する圭一。こいつも同類なのだ、と。 同意すると「あなたにとってもそのほうがいいでしょうから。」何故かと問うが「うるさいわね、自分で考えられないの、坊や。」 殺される事を覚悟する圭一。が、踵を返す三四。「良かったわね、私が優しい人で。」再度繰り返す。 出会うはずのない鬼達が、偶然出会ってしまった。鷹野の事故死を願う圭一。・・・死ね。そして永久に口をつむぐがいい。 もう一人の声がする。安心しろ、生きたまま炎を纏わせ、黒焦げになるまで躍らせてやろう。 その声とともに、足音がもう一つ・・・・聞こえた。 ぐしゃ、と。 >殺し方を断定している所から・・・・圭一の別人格が犯人? それにしては符号しない問題が多すぎる。 後日見つかる自転車を運んでいる事から、鷹野は富竹殺しに関わっているのは間違いない。 トランクに入っているのは富竹か、はたまた自分の身代わり焼死体のいずれかであろうか。 TIPS 地獄の業火 鷹野の死体 5年目の祟り 富竹の死体「北条家にずっと張り付いてたのがバレて、ターゲットを変更したとか・・・?」 警察はバイクで叔父が出かけたのは確認しているが、別段尾行する程は警戒していなかった。 >確かにこの村で車での尾行は無理。 翌日、昼過ぎまで寝過ごす。昼休み中くらいに学校へ。 ・・・しかし、校門前で足音が一つ・・・多く聞こえた。 狂った夜はまだ・・・・終わっていない。まだ続いているのだ。 クラスにハイテンションで入ると「まだお祭り気分が抜けてない」と言われ、「・・・おいおい、・・・お祭り気分って、 ・・・そもそも俺」と言いかけた所で梨花が話しかけてくる。演舞をちゃんと見てくれたか、と。 するとレナが答える。「うん!ちゃんと見てたよ。あんなにいっぱい拍手してくれてたのに気付かなかったのかな?」と。 すると魅音が続ける。「圭ちゃんに詩音のあんぽんたんが、ちょっかい出してきたのを無視してね〜!」 富田くんが圭一に話しかける。射的の対決はどうなったのか。梨花が答える。富竹がビリだった。 全員圭一のほうを向いて昨日の祭りの事を話す。(問いかけは一切無し。) >口裏を合わせている? 居たと言っているのは部活のメンバーと富田のみ。 レナが圭一にだけ聞こえる声で言う「でも本当にありがとね、圭一君。」「・・・何がだよ。」「あのでっかいぬいぐるみ。・・・」 レナが、貰ったくまにおやすみのキスをしたとの話でクラス中が笑ったりはやし立てたりした。 問う。「・・・ぬいぐるみが、・・・どうしたって?」「どうしたって、・・・ほら、昨日頑張ってみんなで落としたよ?」 「それで圭一くん、鉄砲を予め何丁も用意して、素早く撃ってみせてくれたんだよね!」 「あの後の飲み会でさ、町内会の会長連中にも圭ちゃんの評判、すごく良かったんだよ。 圭ちゃんの売り口上に惚れたーって騒いでたのは、子ども会の公由徳三会長だったかな?次の祭りではぜひ圭ちゃんに何店舗か・・・」 梨花「徳三は、お祭りの実行委員会の模擬店部長さんなのです。」 続けるクラスメート「前原さんって、物事を良さそうに話すのうまいですよね〜!」 レナ「圭一くんって売り子さんの才能があるんだね!」 耐えかねて話そうとする圭一。「さっきから何の話だよ。大体俺・・・」と言いかけて考え込む。 授業中、レナに確認する。いつ頃合流したのか。え?と聞き返されたので、祭りでビール飲んだから記憶に無いと取り繕う。 みんなで沙都子の家に行って、連れ出した。レナがはぐらかすので思わずすごんでしまい、レナが言いよどむと魅音が答える。 「境内でだよ、ひょっこりと。梨花ちゃんと話してたじゃない。」用事は?と聞くと胸を叩きながら祭りのほうが大事だぜ〜と答えた、と。 >大雨の中、叔父を撲殺して自宅に戻ったのが7時前。つまり大雨は夕方から降っており、とても全員出店を回れる時間はなかったと思う。 梨花に聞く。「集会場から村長さんたちと出てきたら祭具殿の扉の前に居た、村長に近づくなと怒られた。」 みんなといつ別れたのだろうか。 >レナのくま人形の話は、もう完全に圭一を有無を言わさず言いくるめるつもりだった、という事だろう。 放課後、魅音もレナも梨花も荷物をまとめる。暗いままの梨花を呼び止める。部活をやろうとみんなに言う。 「レナは・・うん、いいよ。」「・・・みー。」「そりゃ、まぁ・・・私は構わないけど。沙都子がいいならね。」 沙都子を説得する圭一。「沙都子だって昨日、みんなでお祭りで騒いで楽しかっただろ?」・・・あ、とレナが声をかけようとした。 >この反応は、少なくとも『圭一が居なかった事を認識している』という事を表している。 振り返るとみんな俯いていた。レナ「沙都子ちゃんは・・・途中で帰っちゃったの。神社の直前で。」 泣きじゃくる沙都子に言ってしまう。「・・・帰ってきてないんだろ? あいつは。」 「帰ってこないって・・・誰がですの?!」叔父と明言すると「何を言ってますの、圭一さんは・・・ッ!!」 昨日もごはんを投げられ、味噌汁もひっくり返された。熱かった。お掃除もした。 今朝も朝ごはんには起こせと言われたから起こしたら怒られた。にーにー早く帰ってきてよぉ、と泣きながら出て行く沙都子。追う梨花。 >このくらいの芝居は沙都子には朝飯前だろう。 「帰ってこないって何?」「どうして?何で帰ってこないの?」 笑顔でレナ「おかしいよねぇ。だって、今朝もちゃんと沙都子ちゃんの叔父さんは居るんだよ?なのに何で帰ってこないなんて言うのかな?」 笑顔で魅音「圭ちゃん、言ってることがさっきから変〜。」 >確信している二人。沙都子の叔父を圭一が殺害した事を。1章と似た展開、とぼける圭一と知る二人。 「圭ちゃんは沙都子のおじさんがいると何か都合が悪い事でもあるわけぇ?」居ないほうがいいに決まってると言う圭一。 目つきが変わるレナ「それはもちろん居ないほうがいいよね。あははは。」「居なくなったほうがいいと思うけど、でもさ、居るわけだし。 仕方ないじゃない・・・?」それじゃ沙都子が・・・「仕方がなければ・・・どうするのかな?」言いよどむ圭一。 「放っておきなよ。そのうち解決しちゃうと思うしさ。」「沙都子ちゃんが居るって言ってるんだから居る。ちゃんと昨日もいたし今日も居る。 そうならそうで、いいんじゃないかな。」そして眼前に迫る二人「帰ろうよ。」「今日は久しぶりに宝探しなの。魅ぃちゃんも来るんだよ。」 「圭ちゃんも一緒に行こ。もちろん拒否権は・・・無いからね。」両脇を固められながら3人で帰る。 >この拒否権は無い、という言い方は冗談なのか、脅迫なのか。 もし圭一に祭りのアリバイを与えた事を伝える為だとするならば、このまま体育用具裏か何かで伝えてもよい? 立ち止まった時、遠かったが確かに聞こえた。もう一つの足音が。 魅音と別れ、自宅到着。「お家で待っててね。すぐ迎えに行くから。」実はちょっと用事が・・・「用事?何の。」再度用事と言う。 「魅ぃちゃんが居るときに何で言ってくれなかったの?」「言い出すタイミングを逃しちゃって・・・」「本当に?」 頭が痛いから病院にいく。「本当に?」「・・・なら、仕方ないね。診療所なら早く行った方がいいよ。たまに早く閉まるから。」 「必ず行くんだよ。病院。」「本当に行くんだよ。」何なら明日病院のレシートを持ってきてもいい。 「あ、それいいね。必ず貰っておいてね。レナ、明日見るから。」 病院にいく前、教室に寄る。悟史のバットは・・・・無かった。自分は狂っていない・・・。 病院の待合にはお年寄りが一人。受付の男性は時計をちらりと見てから、しばらく待つように告げた。もう5時近いから確認のようだ。 監督と対面。全身の擦り傷を心配される。祭りの時、俺と会ったか聞くと、テントから動いてないと言う。 自分と瓜二つな人間が居るなんてあり得るか、に世界には二人いるらしい、ドッペルゲンガーも有名、と答える。 祭りには行っていないが仲間が、と説明する。そして、祭りの時には他の事をやっていて確実に記憶がある、と。 横になることを薦める監督。断り逆上する。そして・・・告白する。沙都子の叔父を殺していた、と。 監督は表情を強張らせた後、理由を問いかけ・・・愚問でした、とうっすら笑いながら小さく頷いた。 待ち伏せをずっとするつもりだったのか、自宅から電話したのでは間に合わないのでは、学校には入れないのでは、その他も幾つか聞いたらしい。 細やかに説明すると、信じましょうと言う監督。再度お祭りの事を問うと、よく似た人と間違えた、集団心理で錯覚したと言う。 監督の説得は諦める圭一。「罪の意識はあるんですか?」「犯行を誰かに見られたという事は?」そして・・・最後にこう言う。 「沙都子ちゃんを・・・救ってくれて、ありがとう。」監督の目には涙。そして叔父が帰ってきたという話。 生きていた可能性は、との話で状況をポスターと監督で再現。埋めるのに30分かかっただけで確実に脳死する、と言う。 別人である可能性を問う監督。窓から顔を出した男、という事で二人とも顔を見ている。 特徴を確認。身長は175、もう少しあるかも。特徴にすれ違いは無いが、確証も無い。沙都子は背中に虎か何かの刺青があると言っていた。 >入江は間違いない事を確認した。ひょっとすると、魅音達が圭一に祭りに来たと嘘をついている可能性まで考えたかもしれない。 沙都子の家へ叔父を見に行くのは、怖いので却下。 入江「ちょっとこの話、もう少し真剣にやりましょう。失礼して紅茶を淹れてきますね。あと診療所を締めて事務の人を帰さないと」 と言い席を立つ。トイレに行く圭一。廊下の影にいる監督と二人ほどの白衣の男性。「イソミタールかラボナールを混入。味はミルクと 砂糖で誤魔化して下さい。」「急激な眠気に不信感を抱いたら?」「取り押さえましょう。男性スタッフはまだ何人か残ってますか?」 「山狗が一人。それに私達を含め3人です。」パニクる圭一。「作話か虚言の兆候があり、特に昨日の記憶が完全に混乱。虚実の区別の 消失。多重人格等の精神障害に酷似しています。・・・でも、こんな急激な精神障害の発症は・・・普通では考えられません・・・。」 >山狗、というのは文字通り山担当を主とした実行部隊だろう。例えば山狩りをする時の青年団のグループ名のようなもの。 「あるいは、先天的もしくは引越し前からそういう兆候があったのか。・・・引越し前に通院例がないか調べたい所です。」 「とにかく前原さんには穏便にお休み頂きます。」「両親にも連絡しておいたほうがいいですね。何と言えばいいか・・・ >入江は圭一の話を信じた上で「異常者」として扱う事により、圭一を安全な立場にしようとしたのでは? そう、魅音達が圭一を「祭りに来ていた」という事にしたように、入江もまた圭一を救おうとしていたのではないか。 そこへノーネクタイでワイシャツの男がかけてきた。 >格好から推察すると、刑事だろうか。 「入江先生、大変です!鷹野さんが見つかりました!」「鷹野さんが?一体どこに・・・。」 「そ、それが・・・岐阜の山中で焼死体で発見されたらしく・・・」男達「死んだ?!鷹野さんが・・・ですか!!」 「焼死とは一体どういう事ですか。それは事故ですか?」「他殺の可能性が極めて高いと・・・」 「リサさんが死に、鷹野さんが死に。・・・一体雛見沢には何が起こってるというんですか・・・。まさか、これが今年のオヤシロ様の 祟りだ、なんて言うんじゃないでしょうね・・・!」祟りなんか実在してたまるか・・・!と誰にともなく凄む。 >リサさんは冒頭の間宮リナだろう。面識がある。入江と面識があるキャバ嬢・・・公安の潜入捜査員? 「では、とりあえず紅茶の準備を。紅茶は私が持って入ります。私以外には心を許さないようですからね。」 「入江先生〜、お電話です。」「後でかけ直すと伝えて下さい。誰からです?」「大石さまですけど。」 「あ、・・・・ちゃー・・・悪いタイミングですね。出ます出ます。」 >以前大石から圭一を助けたやりとり、そしてその後の話からは、こんなリアクションで電話に出る相手じゃなかったはず。 そして何より「タイミング悪い」という事は、電話がかかってくるのを待っていた、という事。 つまり、入江と大石は仲が悪くなかった。ならば、圭一の前で取った入江の大石への対応は演技、という事になる。 しかしあの時、大石は沙都子に会いに来ただけでそんな計画をする余地は無い。 という事は、入江診療所や山狗と呼ばれるチームのある組織と大石は密接に繋がっていて、それは お魎を筆頭とした村の一団には秘密にしている、という事。 大石が圭一を張っていたのは、入江が圭一が殺人を犯したという事を伝えたという事であろうか。 推測だが、大石は入江の正義感に付け入り「祟りを止めたい」などと言い自分の手駒としたのではなかろうか。 鬼隠し編の圭一に言った時の様に。 窓から逃げる圭一。窓から出て窓を閉める。気付かれた気配なし。自転車に乗り、全速力で泣きながら逃走。自宅に着くと雨が降ってきた。 死体の確認を思い出す圭一。ランタンを回収していない事も思い出す。死体を埋めた場所に。シャベルは土が詰まって分解できない。 >致命的な忘れ物は、シャベル+ランタン。 あと最初に掘った穴にもシャベル(海外製) 明るいうちに、と即向かう。あの街路樹を発見。倒木の脇に置いたランタンを発見。 死体の場所も思い出し、その辺りを掘り、やわらかい所を探し、見つける。ランタンと辺りの木などの位置関係から、ここだと確信する。 「こんなおかしい世界が・・・あってたまるかよっ!」叫びながら振り返る圭一。 足跡はさっきもぱしゃっとひとつ余計に鳴らした。居ないし気配だってない、が居る。 そして掘り始める。 日没し、ランタンに目盛り1で小さく火を灯す。そして再開した瞬間、大石たちが一斉に取り囲んだ。警察は5〜6人。 掘るのを続けろという大石。手が遅いと蹴りを喰らう。足で顔に泥をかける。掘り続けるが違和感を感じる圭一。こんなに掘っていない。 大石の一声で禍々しいシャベルを一斉に引き抜き、掘り始める。 >シャベルの準備をしてきている。監督が伝えたと考えるのが妥当。 おそらく昨日のシャベル、そして穴が死体遺棄の目的で掘られており、別の場所へ埋めたのだと大石は推測したのだろうか。 そして町への一本道の林道脇でランタンを見つけ、見張っていたのだろう。 海外産の珍しい高級シャベルから圭一に目を付けていたという可能性もある。 圭一にバケツで泥水をぶっ掛けながら尋問開始。呪う圭一。警察官が大石に声をかける。「配水管が出た」と。 もうかなり手応えが固い。死体は・・・無い。ただ穴を掘って埋めなおしただけと結論付け、大石たちは圭一を無視して帰ってしまう。 TIPS 照会要請 大石車より 06月20日20時08分 雛見沢村の車両、盗難届け・特記事項無し、S号指定も減点も無し 伝えようとするも応答無し。時間的に、圭一と掘り返した前後だと推測される。 >このナンバー照会をしてから返事があるまでに、さらわれたという事である。 >鷹野の車? 複数人に見つかって消された。 恨み帳? ごはんがくさいと言われた。お前がくさいからだといわれた。毎日3回お風呂に入れと。1回のお風呂もいっぱいいっぱい 入れといわれた。きっとこいつも何かに乗り移られている。だって死んだあの男が言っていたのと同じこと。 あの男が言った事を、どうしてこいつが知っているのか。同じものが乗り移っているからだ。 家の前に突然の地震で大きな裂け目でも出来ないだろうか。きっと覗き込む。そうすれば突き落とすのみ。その日まで、負けない。 >3年前の事故は沙都子が犯人という可能性が大きい。 TIPSファイル(別冊)には、沙都子は当日車の中で寝ていて帰りが遅いと泣きながら探して清掃員と合流して現場へ、とある。 突き落として戻った? 負けるもんか泣くもんか。あぁ、また誰かが謝りだす・・・。 >少なくとも沙都子の虚言の可能性は否定された。 >あいつは叔父で、あの男は義父だろうか。 >養父が早朝に不在という事は、外泊という事になるが・・・・あり得るだろうか。 翌朝、午前5時前の早朝。再度殺害する事を決意。そして、ひとつ多い足音を悟史だと思うようになる。 もう人目についても気にしない。完璧な凶器を。鉈を手に取る。どうせここは俺が居るべき世界じゃない。 新聞紙で鉈を簡単に包み、自転車の前カゴに。沙都子の家の前の田んぼの道でお爺さんに声をかけられ、元気に返す。 沙都子の家に着く。バイクは無い。まだ朝7時前だろう。呼び鈴は押さずに入る。沙都子には外で待っていてもらう。話は考え付かない。 鍵はかかっていない。テレビの音。食卓の上には散らかった食事。そして気付く。ご飯粒がカリカリに乾燥している事に。昨日の夕食? >時間が経過しているという事。二日前のままという事もある。 祭りの夜、味噌汁をかけられたという沙都子。掃除もさせられた、と言っていた。ならばこの惨状は結びつかない? 叔父が居るように毎日偽装するのは無駄、だから当日夜のままで掃除せず放置してあるのかもしれない。 2階へそっと上る。いくつかの部屋をそっと覗くが、いびきも気配も無い。テレビの音と湯沸かし器か何かの音のみ。 再び一階食堂へ。干からびたご飯粒、ぶちまけられた味噌汁。 お惣菜の包み。昨夜のものだと推測する。ナンバリングは830620(賞味期限?)、昨日だ。食事は二人分。 音が気になる。風呂場のほうか?風呂の中から聞こえる湯沸かし器の音だ。脱衣カゴには沙都子の制服がぐしゃっと。 服には汚いシミやご飯粒がこびり付き、着られる状態じゃない。昨晩から時が止まっているような状態・・・悪寒が走る。 >祭りの翌日には沙都子は制服で登校していた。その制服が味噌汁で汚れている。ならば・・・本当に叔父は居た? 沙都子が叔父が居た偽装をした可能性が高い。 沙都子ならぬかりなくやる。 うめき声が聞こえた。叫ぶも返事は無い。上半身を浴槽の縁から乗り出すように倒れていた。全身は真っ赤に茹で上がっている。 助け出すも、目の焦点が合わず意識が混濁している。手足は小刻みに痙攣。濡れタオルを額に。ショックを危惧し水かけは断念。 ごせんさんじゅうきゅー・・・いくつまで数える決まるだ?!と聞くと・・・まん、と答える。 昨夜、叔父が激怒した。朝昼晩風呂に入らないからだと。そして沙都子を浴槽に沈め、一万を数えるまで出るなと・・・・(想像?) >帰宅すると叔父にごはんを急かされ、制服のまま晩ご飯を作り、ごはんと味噌汁をかけられた。 そして臭いと言われ、すぐに風呂に入るよう言われた。 風呂に長時間入るのは、身を清める意味もある。つまり、昨晩汚された己の身体をも嫌悪する感情があったのかもしれない。 いや・・・・ただの自殺未遂。叔父に対する復讐の意味での自殺・・・・あまりにやるせない結末。 窓ガラスを全て叩き割るも、近所の人が見に来る事は無かった。 >叔父が実際居たとしても、目の前で見ていないのに浴槽の中で意識失うまで耐えるだろうか? 手を抜くのでは? セブンスマートの買出しで、入江の車で帰ってきた事からも「全てを耐え抜こうとしている」わけではない。 何より、自分が「生きて」あの家で悟史の帰りを待つのが命題なのだから。 この行動も、他の目的があった沙都子のトラップと過程すると・・・ 圭一に「叔父が今日も家に居た」事を圭一に信じさせる為にここまでの事をしたのではないだろうか。 但しその場合、圭一が「早朝に」家に来る事を完璧に読みきってないと自分が死んでしまうわけだが。 キレて手当たり次第に2階の部屋を急襲。押入れ、壁と破壊。ガラスも全て叩き割る。診療所へ行く決意をする。衣服は断念。 立つように促す。「・・・ありがとう・・・ですわ・・・。」意識が戻り始めている。寝返り膝を立てようと奮闘する。おぶる。 「バスタオル・・・痛い・・・」我慢しろと告げ小走りにかけ出す。ベルトに挟んだ鉈が重い。 診療所には3台ほどのパトカー。沙都子を茂みの木陰にそっと横たえる。「なんですの・・・パトカーがいっぱいいますですわよ・・・。」 様子を見てくる「レディーをバスタオル一枚でこんなところにおいてくなんて・・・なってませんわね・・・。」 すぐ戻ると付け加え近づく。警官のリーダー格のようなネクタイの男と医師がやり取り、昨日いた男。 「最初に見つけたのは朝当番のあなただったと。」「事務室の所長席のソファーに座って、居眠りをしているように見えました。」 「で、机の上に水差しと睡眠薬の空き瓶を見て自殺したと考えたと。」 「高熱と失禁に重度の意識障害も見られました。睡眠薬中毒の典型的な重症例だと思い、直ちに対応に入りました。」 「警察も救急車も呼ばずに?」キレる医師。そして「呼吸が不正常だったので人工呼吸。合わせて呼吸刺激薬を投与。」 「効果が出なかったので人工呼吸器の準備をし・・・」「通報は死んでから直ちに?」「・・・はい。」 無線機「小宮山さん聞こえますか?」「もしもし!小宮山です。睡眠薬での自殺みたいですね。遺書の類は無し。」 睡眠薬愛用は?「あまり知りません。」自殺の兆候は?「普段からあぁいう性格でしたから、とてもそんな風には・・・」 『そちらに応援が向かいました。課長からそちらは応援に任せて大石車の捜索に戻れとの事です』 歩いていないのに聞こえる足音。沙都子だった。目の焦点は相変わらず不安定そうだが普通に喋って表情もある。 具合を聞くと「まだ頭が痛いですけど・・・いつまでもこんな格好で表にいられませんもの。」 状況を伝えると泣き崩れる沙都子。喧嘩して呪った事を伝えると、監督も大人ですもの。命を捨てるに値する都合があって、 悩んだ末に選んだんですもの。・・・誰のせいでもありませんわ。」「服を着てから診てもらっても、別に死にはしませんわ・・・。」 通学時間と重なるのを気にし、梨花の家へ。自分を責めるのをやめるように言われる。 この数日、おかしいと話をする。祭りに行っていない、って言ったら信じるか?怪訝な顔をする。 変な足音がぺたぺたと付いてくるようになって、で沙都子の表情から血の気が引く。目をまじまじと見る沙都子。 >沙都子にとって目が判断基準なのだろうか。あの、どろりと濁った目かどうか確認した? そして鷹野さんを呪った話をする。そしてどこかで焼け死んだ、と。「・・・それ、本当ですの?!・・・死んだんですの・・・。」 大石の話。知ってるか、の問いに小さく頷く。今行方不明で、あいつにも念じた、と。 暫く言葉を失い・・・笑う。「それは怖い話ですわね。圭一さんに、せめて嫌われないように気をつけませんと・・・。」 そして叔父の話。「叔父さまの話は・・・やめて下さいましな・・・」昨日、居たんだろ?「やめてくださいます?! 嫌なんですの!」 「嫌! 嫌ぁあぁ!!」「あの男の事はもう嫌なんですのぉおおぉお!!」「俺が殺したんだ!この手で!!」沙都子は 泣き顔を一層引きつらせた凄い形相で、俺を凝視していた。興奮しながら説明する圭一。沙都子は全身を強張らせていた。 沙都子は偶然呪った人が死んだショックで気が動転してるだけだという。今日は学校を休んでお家でゆっくりした方がいい、と。 私はもう平気だから、どうかご自分の体を大事になさいまし。顔に浮かぶ嫌悪感から、一緒に居たくないのがわかる・・・。 診療所まで付き合うと告げると、神社の階段で拒絶する。よろめく沙都子を駆け寄り支えるも、飛びのく沙都子。 もう無視して階段を駆け上る。梨花の家は、町会の防災倉庫。集会場の裏をもう少し行くとあるらしい。 賽銭箱の辺りにカラスが何羽か群がっていた。思考が、止まる。駆け寄る。梨花ちゃんが全裸で大の字に。たまらず嘔吐する。 腹を縦にがっぱりと引き裂かれて・・・こじ開けられていた。内蔵や腸が引きずり出されていた。 誰かがどこかで梨花ちゃんを殺して・・・ここに運び、大の字に寝かせてから・・・腹を裂き、腸をひきずり出したのだ。 >気になるのは、圭一は梨花の死体を見た時、明確に「犯人は梨花を殺してここに運び」と名言している。 ここで殺した、という可能性が無いのは不可解だと思うのだが・・・・。 まぁ本当は運ばれてから解体途中で死亡しているので問題はない。 そしてあとづさる時、自分の新聞紙を踏みつけ、拾った時・・・沙都子はこれまで見たこともないような信じられない形相で硬直。 ベルトに差した鉈を見ていた。ひとごろし・・・・ぃ、そして「嫌ぁああ・・!」と弱々しく叫んでからヨロヨロと逃げ出す。 「鷹野さんを殺して、監督を殺して、大石さんも殺したんでございましょう?!叔父さまを殺そうとして、梨花まで・・・梨花までッ!」 >叔父様を殺そうとして 「人殺しぃいいッ!!」「自分で何をしたか記憶に残っていないんでございましょう?!そんな人の話なんか信用できるわけありませんわっ!」 「人を殺した時の記憶が・・・欠落してるだけなんじゃありませんの?!・・・記憶がないふりをしてるだけなんじゃありませんの?!」 「その鉈は何なんですのよっ!説明してごらんなさいな!!」答えに窮する圭一。「ほらほらぁ!圭一さんは殺人鬼じゃありませんの!!」 「どうしてそんな風になってしまったんですの?!」「どうして・・・こんなことになってしまったんですの・・・。」 泣きながら歩く。つり橋にさしかかった時、橋が大きく揺れ、沙都子は転んでしまう。近寄らないで人殺しと叫ぶ沙都子。 「大好きだったのに」と。梨花ちゃんだけは俺じゃない、と言うも「自分の記憶にも自身が持てない人を、どう信じればいいって 言うんですのッ!!」「信じてくれ」「じゃあその鉈は何なんですの?」「怖いのか・・・?じゃあ捨てるよ。それなら安心だろ?」 下の沢に落として捨てた。話を聞いてくれるか?と聞くと、頭の上で手を組んで後ろを向いて下さいます?と。快諾する。 そして背中のすぐ後ろまでやってくる沙都子。「・・・圭一さんが悪くないのは、・・・何となく薄々わかってましたわ。」 「・・え・・?」「あなたは・・・何か悪いものに乗り移られただけなんですの・・・。」 「さっきまでは圭一さんが殺人鬼なんだと思ってたけど、・・・私、わかりましたの。・・あなたの目を見ていたら。」 >目・・・つまり、あの目か。 「圭一さんが・・・人殺しなんかするわけがない。・・・何か悪いものが乗っ取って・・・悪事に駆り立てただけ。」 「思えば・・・ひょっとすると。あの人たちも、圭一さんと同じものに乗り移られていたのかもしれない。 あの時は、殺されるとしか思わなかったら、そこまで考えが及ばなかったけど・・・今ならわかる。あれは・・・乗り移った、 何か悪いものの仕業だった。」>殺されそうな体験・・・・虐待の父二人を指す? 「わかってるんですの、私。・・・身に覚えが・・・ないわけじゃないんですのよ。」 「祭具殿の屋根に、よじ登ったことがありますの。・・・何年も前のことですわ。」 かくれんぼ中、好奇心から通気窓の隙間から中へ。格子を外し、中へ。しかし、出れない。怖くなり、壁の鎖の束をよじ登る。 窓に手が届いた時、鎖の束を固定していた金具が飛び、他の金具が壊れ、吊ってあった鳥篭のようなのが落下、 ご神体の片腕をもぎ取り、さらに祭具を下敷きにした。子供達、梨花、梨花の父が。 梨花の父は梨花が鍵を持っているので、梨花がいたずらした、と叱った。梨花の背中をむき出しにして、杖のようなもので何度も打ち据えた。 梨花は、ボクじゃないのです・・・ごめんなさい・・・と繰り返した。それから・・・世界がおかしくなった。 「父も母も、濁流に消えた。意地悪だった叔母も死んだけど・・・にーにーも私を捨てて・・・家出してしまった。 圭一さんが転校してきて、やっと楽しい生活が戻ってきたと思ったのに・・・圭一さんが取り憑かれて・・・梨花も・・・殺されて。」 聞いたの私!オヤシロさまは・・・本当に祟りを成すときは・・・本人をすぐに殺さないんだ、って!! 親しい人から順に殺して・・・みんな殺してから、最後に殺すんだ、ってっ!! きっと、今度はレナさんや魅音さんが祟られてしまうんですわ!!もう嫌っ、嫌ぁああ!! >誰から聞いたのだろうか。魅音や梨花、またはレナが言うとは思えない。 振り返ろうとした時、ものすごい力で後ろから突き飛ばされた。沢へ落ちかけ、ワイヤーに偶然つかまる。 沙都子は・・・般若のような形相をしていた。「死んじゃえ人殺しぃいい!!返してよ!にーにーを返してよ!! 梨花やお母さんを・・・圭一さんを返してよ!!」絶叫しながら橋をぐらぐらと揺らす。 「私は・・・お前なんかには負けないんですのよ!!祟りなんかに・・・負けてたまるもんですかッ!!」 「みんなを奪った・・・お前に絶対に負けたりなんかしないいぃ!!」 「・・・沙都子。これだけは聞いてくれ。」その時の表情は、沙都子の興奮を醒ますもののようだった。 「俺のしたことは、確かに褒められるものじゃない。だけど、お前に幸せになって欲しくって・・・した事だったんだ。信じてくれ。」 「・・・こ、・・・こいつ・・・! 最後の・・・最後で・・・、圭一さんの・・・ふりを・・・!!」 「しゃべるなッ!!圭一さんの口調でしゃべるなッ!!落ちろ!!落ちてしまえぇええ!!」 最後に、祈る。この狂った雛見沢、そのものの死を。もう誰も迷い込まないように。 TIPS 研究ノートU 御社様、御八代様、梨花が八代目にあたり、彼女の加護を失った村はどうなるのか?人と鬼は和を失い・・・・ 血の味を思い出した鬼と逃げ惑う人・・・想像するだけで、胸が躍る。 >鷹野? 意識を取り戻す圭一。日はまだ高く、1〜2時間しか経過していないように見える。だが体はとてもダルい。 全身の激痛に耐えびっこを引きながら診療所へ向かう。卵を煮焦がしたような嫌な匂いが鼻を突く。 セミの声が無い。木々は黄色くなり、たくさんの落ち葉が。雑草すら黄ばんだり茶けたりしている。小さな昆虫たちも あちこちにバラバラと仰向けに転がっていた。学校に到着。トラック、雨ガッパの作業員がアイドリングのトラックから荷降ろしていた。 色とりどりのツギハギの袋。二人一組で並べていた。こっちに気付く作業員。立ち去ろうとするとトラック2台が通り過ぎる。道を空ける。 蟹味噌を腐らせたような異臭。トラックの横腹に「陸上自衛隊」の文字。どこから入ってきた?!と聞かれる。幌を被った自衛隊のジープ。 雨ガッパのようなものに防毒マスク、ボンベを背負っていた。住所を答えると無線連絡する。「402、生存者発見。」 ジープの後ろに乗り、防毒マスクを被る。何があったか聞くと、どこにいて何をしていたか問われる。6月22日と回答される。 丸一日経過していた。質問は回答が無い、が隊員がラジオを付けた。チューニングを合わせニュースを流す。 深夜、猛毒の火山性ガスが噴出。比重の重いガスが溢れ出し、ガス流となった。ガスは沢沿いに下り、雛見沢村地区を直撃。 午前2時〜4時。午前6時に近くの村から119番通報多数。硫化水素ガス。火口部から遠いが、可能性はある。 二酸化炭素と硫化水素の混合ガス。もう薄れていて被害が拡大することは無いが、依然危険な状態。 「・・・なんですか・・・それ。」誰も問いかけには答えない。 診療所に到着。自衛隊のテントがたくさん張られ、物々しい車両が何台も停められていた。 白衣の人たちが担架を持って走ってくる。「外傷多数。骨折もしくは内臓損傷の可能性大。頭部に大きな裂傷。瞳孔正常」 トラックのなかには・・・人の体が、累々と積まれていた。「犠牲者を粗末に扱うな!彼は村の住人だぞ!」 ・・・村も、俺が呪ったら、死んだ。 もういい。明日には俺を死なせてくれ。狂った夜を・・・終わらせてくれ。 「呼吸が停止したぞ!もうこれ以上死者はごめんだぞ! 死んでもいい命なんかないんだ!!」 最後に気付く。もう、足音がついてこなかった事に。 死亡1200余名、行方不明20余名。60万人が非難する大災害となった。 鬼ヶ淵沼直下にマグマ溜り、温泉があり。同年秋に再び噴出が確認、今でも上空の飛行も封鎖されている。 肺水症を起こしかけていた 最終的な生存者は圭一のみ。 死亡 魅音、レナ、お魎、前原藍子・伊知郎、富田・岡村、公由喜一郎 行方不明 沙都子、鉄平、大石、熊谷 避難中に事故死 知恵先生、左腕の亀田 葛西08.11収容先の病院で死亡 詩音08.27収容先の病院で自殺 圭一08.29収容先の病院で自殺未遂、精神障害が指摘され、医療施設に移送されていた。 施設は一切の取材を許さなかった。 平成15年 晩夏 大阪の老夫婦が8年前のH07年8月に死亡した息子の遺品にカセットテープを発見。(事故当時47歳)釣り船の転覆により行方不明 ラベルにはS58.11.28前原圭一、と。 事故当時、橋の下にはガスが流れ込んだ為ここにいたのはありえない、といわれる。 嘘をついているんじゃないか?の問いに、ありえないなんてあの村では当たり前だ、と言う。 5年目の祟りではないか、について「いや、それはないですね。5年目の祟りは俺ですから。」 自分が祟りで殺した、足音が聞こえたら気をつけろ。笑う相手に「あんたの目は監督と同じだ」と言い、呪いを宣言する。 俺如キニ、祟リ殺サレルナ?・・・はっはっは(途中で録音は止められている) S58.11.30 圭一は原因不明の高熱で死亡。最期のナースコールで「足音が、またひとつ余計に・・・。」 >橋が二つあった可能性? お疲れ様会 キャラクターの人格や、富竹の死亡場所・時刻など大筋は3つのシナリオは一緒。 祭具殿への富竹・鷹野忍び込みは起こった事になっている。 2章の分岐は人形、3章は叔父の愛人の失踪。1章は大石の吹き込み。 お姉がバッドエンド要因だと言うと、次は釘を打つからねガシガシにと言って追いかける。 雛見沢大災害はオヤシロ様の祟り?この3章で折り返しとなり、次回からは究明編となり詩音が主人公。 本来お送りする予定でなかった最期のシナリオをお送りします。 本当に推理するまでに至らないので、ここでは 圭一は正気 という前提で考えてみよう。 圭一が祭りに行っていないのは間違いない。だとすると、嘘をついているのは魅音、レナ、梨花。(富田、岡村もだが) 昨晩、圭一からの電話により魅音は「気付いていた」そしてレナ達も昨年「彼」がどうなったか知っている。 まず、この状況は「一年前とまったく同じ」という事を魅音が理解している点に注目したい。 つまり、何が起こるかの予想が立ち、それを想定した上で魅音は「準備」出来た可能性があるのだ。 魅音が叔父撲殺を可能性の一つとして考えるのはそう難しい話ではなく、また魅音がレナ達に指示を出しても 即対応出来る環境が整っていたのだと思う。 まず叔父を埋めた所を掘り返したのは、魅音とその関係者、または詩音とその関係者だろう。 そしてレナ達は、魅音の対策通り「圭一を守りたかったから」彼が祭りに来た事にした。 >ただ、祭りの内容があまりに克明すぎる。人形をレナにあげたとこなんかは口裏では作らないと思うし。 何しろレナが庇ってる自覚があるなら本人にお礼言うのもなぁ。 本人に自覚させたかったのだろうか? レナと魅音は、沙都子の叔父が帰ってきていないだろ?という圭一の発言に対して 「なんで帰ってきてないと思うの?」と二人で言及した。まるで帰ってきてきていたら困るとでもいうように。 そして、沙都子の叔父に対して「そのうち解決する」と冷淡に言っていた。 主観を抜きにして言うと、二人とも「明るかった」という事実。 そしてレナと魅音で既に決まっていた「圭一と3人でダムに行く」という計画。 ダムは雛見沢村で日中誰にも会わずに話が出来て、3人で居ても違和感ない場所。 そして祭りの夜、門の前まで行き帰った沙都子。 全てを加味して推論を立てると・・・・ 推論@ 魅音は当初、沙都子の叔父を叩き出す事件をでっち上げるつもりだったのではないだろうか。 例えば虐待。傷害事件クラスの虐待、となれば沙都子の虚言経歴など何の関係も無くなる。 計画により、沙都子の叔父の件は片づく事となっており、圭一にも話すつもりだった。 なのに、圭一が叔父を殺害してしまった。 祭りに圭一が同行していたかどうかは警察が聞き込めばバレそうだが、 この村でその常識は通用しない。魅音が居たといえばみんな居たと答えるだろう。 まして魅音は祭りの実行委員連中に顔が利く。できないわけがないのだ。 そして、叔父が昨日祭りの後に居た事にならないと、計画がおかしくなるのだ。 (叔父が帰ってこなかった事は、魅音とレナは知らなかった) だから、圭一の発言には過剰反応するものの沙都子に対して冷たかった。 推論A 沙都子はなぜ、居ないはずの叔父が居る、と言ったのか。 それは「詩音に」そう振る舞うように言われたからではないだろうか。 詩音は、葛西に頼み込み、叔父を痛めつけるか殺害するつもりで沙都子の家へ向かった。 ところが、車で沙都子の家に着いてみると、叔父の原付が無かった。 彼女は気付く。 誰かが「意図的に」呼び出したのだと。 て、圭一の殺害現場に遭遇してしまう・・・・ 死体が随分浅く埋められたのを危惧し、まず死体を沼へ運び、消した。 そして、叔父の帰りを待つ沙都子の家へ行き「叔父が生きているように生活しなさい」と告げた。圭一を守る為に。 詩音の耳にも、沙都子の虐待は届いていた。 昨年「沙都子を頼む」と言われたのは、詩音だったのではないだろうか? つまり、なんで同じ事を言うの?と言った魅音は、詩音だったのではないだろうか。 事件前日に魅音が電話で圭一の殺意に気付き、圭一を「執行者(鬼)」とした場合 圭一が「帰ってきていないんだろ?」と言った直後、レナが「あ・・・・」と言っていた事。 これは圭一が祭りに沙都子が居ないのを知っていて「言っちゃった・・・・」という意味だと思う。 沙都子は家に叔父がいない状態で、なぜあそこまで自分を追い込む事が出来たのか。 それは「自殺による復讐」を叔父に対して行おうとしたから、に他ならない。 普通に考えてもらおう。虐待され逆らうのが恐かったからといって、本当に湯船に入って1万数える必要はないのだ。 叔父の目を盗んで湯船から出るのは当然ではないか?普通は見ていない時は少しでも誤魔化そうとするだろう。外出してるのなら尚更だ。 少なくとも見ていない状態なのに湯船の中に居るという事自体ありえない。 つまり、彼女は叔父に虐待され殺された、というシナリオを実行しようとしていたのだ。 逆に叔父が居たら、死ぬ前に助けられてしまう危険性もあった。だから外出していて帰ってこない今、計画を実行した。 助かってしまったら、この永い地獄は終わらないのだから。 だから圭一が「叔父を殺した。だから昨日帰ってくるということはあり得ない」と言った際に彼女は・・・・ 圭一さんは疲れていますのね。 しかし、よく考えると沙都子が自殺する可能性も低い。 沙都子はあの家でにーにーを待つのが、ただ一つの自分が幸せになれる道なのだから。 にーにーが一人で出て行ってしまったのは、自分がにーにーに頼りすぎていたせいだったから。 だから、今度はにーにーの分まで耐え抜いてみせる。 もう一つの可能性。 沙都子は一回目同様、今回も虐待らしい虐待はされていない。 TIPSのトラップ上級編(富田君、岡村君を引っかけるやつ)そして野球の試合を思い出して欲しい。 彼女はこう言った。「彼等の行動を全て読みきる」と。実際にその後圭一は完璧に読みきられて沙都子に完敗している。 そして野球では、あのピッチャーに変わる前の「打てる」ピッチャーから、全ての打席でタイミングをずらした大振り三振を行い、 周囲に「運動神経がなくてカスりもしない」という印象を植え付け、 圭一にタイミングよく電話して参加させ、圭一の交渉と交渉材料を与えて、見事最後に逆転サヨナラホームランを決める。 特筆すべきは、圭一を急がせる手並み、また何分で到着するのかまで読みきり、梨花を迎えに行かせるお膳立てまで完璧にこなしている点。 そして忘れてはならないのは、倶楽部は1年前には無かった、という事だろう。 トラップは子供の頃から作っていたものの、去年の沙都子には「他人を読む能力」は当時無かったのだ。 そして今回のTIPSで「家の前に大きな亀裂でも出来ないだろうか。そしたら落としてやるのに。その時まで耐え抜いてやる」から、 彼女は追いつめられながらもトラップを仕掛けている事を示唆しているのではなかろうか。 そして、トラップに陥れるタイミングはまだ先に来る、という事も読み取れる。 ただ、あのTIPSからも精神的にも追いつめられている様子が読み取れる為、あくまでも可能性の一つとして考えておきたい。 祭りの翌日放課後、「レシートをちゃんと貰ってきてね明日見るから」とレナ。 これは、「病院に絶対行く」事を確実にする目的がある。 もしかすると入江に伝えており、ダムで話そうとしていた事は入江もできるという事だろうか? そして入江にも魅音は話しているという事? だがレナも入江も殺人には固そうなイメージがあって、この推理は無理があるか・・・ 沙都子は門の前で引き返した。 雨が降ってくる前に帰宅できた可能性が高い。 そして圭一は叔父を長い時間追い掛け回して、仕留めた時には土砂降りだった。 つまり。 沙都子は倒れた叔父のバイクを見つけている可能性が高い。 そのまま原付を影から監視する沙都子。すると圭一がやってきて、原付を片付けようとする。 沙都子は気付く。 圭一は今晩、叔父を殺した、と。 入江に相談する可能性もあるし、魅音に相談する可能性もある。(両者とも昨年の悟史の件で同じ体験をしている) 領収書持ってきてね、を考えると二人ともに伝わっている。 入江に先に電話をかけたら一人で何とかする。魅音達を巻き込まない。 魅音に先に連絡、とすると入江に連絡する必要は無い。圭一の尻拭いなど全て魅音で出来る。 ・・・わからなくなってきたので、伝言ゲーム。 まずスタートは沙都子。圭一の計画に気付く。魅音に電話。全て話さないにしろ魅音は気付く。 次に魅音はレナに。悟史の件は禁忌なので、祭りの夜圭一が居ないのは誰かが祟りと鬼隠しに遭っていた場合の 圭一に対する保険として説明。梨花へも同様。第一発見役は一番動ける梨花に。村長の件は警察には伏せればいい。 入江に会えば、ダムへ行く目的が果たせると過程した「レシート持ってくればいい」が果たせない。」うーん。 大石と熊ちゃんが車両照会して消された件。 まず、村に戻った鷹野を大石達に見つかった可能性。 鷹野は入江の口封じ(保険含む)と梨花殺害をしていた為、村に居た。 バイクなどはないし自転車や徒歩で死人がうろつくのは危険な為、鷹野は車で移動。 だが、人目のつく所に留めておけない為に病院や梨花の家では少し離れた所に停車する必要があった。 大石と熊ちゃんは、鷹野の車を発見、車両照会。ここは梨花の家の近く。「俺、見てきます」と行く熊ちゃん。 鷹野は梨花をノックで呼び出し、飛び出してクロロホルムを嗅がせ眠らせる。 この時に足音を聞き取り、梨花をそのまま横たわらせて物陰に身を潜める。 そして眠った梨花を熊谷が見つけて駆け寄り、身をかがめ声をかける。 鷹野は熊谷の背後から忍び寄り、同じくクロロホルムで眠らる。 そして念のため、他の人間が居ないか見に行く。 そしてナンバー照会の返事待ちをしている大石を見つける。 車内にいる大石に後ろから忍び寄り、扉を開け同じように嗅がせ眠らせる。 そして熊谷を回収、二人を後部座席に転がしたままその警察車両を運転し、人目のつかないダムで車両ごと破棄。 そして道を避け歩いて戻り(これは3章の圭一と同じく林の中を通った)梨花を車に積んだ。 それから一人で病院に入江が残っている時間まで待ち、入江を殺害、自殺の偽装をする。 そして深夜、神社で梨花の腹を割き、あとは町を離れればいい。 そもそもなぜ鷹野は「富竹を祟りで殺しているのに自分は失踪しなかった」のでしょうか。 そう、死体など用意せず普通に失踪すればよかったのに何故? それはつまり「鷹野は死んだ」という事実が欲しかったのです。そう、村人に対して。 思い出して欲しい。鷹野は連続怪死事件を「村ぐるみの犯行」として、その証明の為に今回動いたのです。 <リサさんとは?> 入江の口ぶりからすると、病院のリサという看護婦がいたのではないか。 鷹野が死体偽装の為に消した。だから「リサさんが死に、鷹野さんまで・・・」となる。 そして感づかれるのを防ぐために鷹野は入江を自殺に見せかけ殺害。 しかしこれだと「リサさんが死に」と死亡を断定している言い方にはちと弱いなぁ・・・・。 さて、風呂場の話。 逆算してみよう。数を数えて5千までいくのはどのくらいだろうか。 3,600で1時間なのだから、5000位は2時間くらいだろうか。 さて、朝方家に来た圭一は6時半くらい。 ならば、風呂開始は4時半という仮定になる。 だが、晩ご飯でくさいと言われ片付けずに風呂に入ったのならば、スタートは遅くとも夜10時前だろう。 そう、時間があわないのである。 意識を失っていたとしても、夜10時に入り始めたのなら朝6時過ぎには9時間程経過している。 というわけで、叔父が居たという可能性は否定され、沙都子の虚言の可能性が増えた。 最後、つり橋から落ちて「偶然車の座椅子が下にあり」助かる圭一。 最初はダム近くで不法投棄現場そばなのだからアリかと思ったが、 山道ではなくつり橋の上で座椅子だけ落ちるのは不自然。 橋まで先導したのは沙都子。圭一を突き飛ばして「その場所から落とそうとした」のも沙都子。 つまり座椅子を配置し、あのつり橋のあの場所から圭一を落とすのが沙都子の計算通りの可能性もあります。 つまり叔父の偽装からここまでのシナリオ全て全て沙都子の計画の可能性があるのです。 ならばこの先に圭一にどう動かせる予定だったのか。 そして沙都子はなぜガス災害で死亡ではなく『行方不明』となっているのか。 意識を失っている間、朝方ガスが流れた間圭一は本当にあの場所にずっといたのか。 誰かが一端移動させた可能性もある。ならば誰が何の為に? 同時に考えられるのは、下にあったのは椅子ではなく「マットか何か」だという可能性。 だがこの場合、圭一が帰宅しなければ、深夜まで村人総出で探す。(二章参照) そのマットを回収し、どこかに移動させられていた? とすると、落ちた次の日の早朝4時頃になって片付けたり移動したりした? もしくはその時間が過ぎてからあの場所に戻されたという事。 意識を失ってからそれだけ経過していれば、少々の衝撃で目を覚ます可能性が高い。 クロロホルムでもあれば別だが、沙都子には厳しい。同時に目的がない。 強引に犯人を捻り出そうとしても、生き残りがいない。 なぜ3章のみガス災害が発生したのか。これは梨花の死の為お魎が行った。 (2章ではお魎が死んでいた為起こせなかった) 梨花の予見に梨花の死が含まれていた事から推察して、お魎及び村人が行ったのだろう。 だがそうなると研究ノートUと食い違う。 あのノートによると、庇護を失った村人がどうなるのかが見たかった個人(おそらく鷹野)の犯行である。 研究ノートUがミスリードというのはあんまりだろうw